徒歩旅行氏の詳細な旅行記を読解することを試みるブログ
the original
2007/12/16遊記--南千?精品街、帶廣車站商店街
http://www.wayfarer.idv.tw/Japan/Japan2007/1216.htm




朝6時にアラームが鳴った。ぐずぐずせずにすぐに身を起こして顔を洗う。パッキングはすでに昨晩のうちにすませてある。ぼんやりした頭で重要事項を点検し、なにも漏れがないことを確認する。出発宣言をサイトに書き残してから、桃園空港へと車を走らせる。とろい車が追い越し車線にいたのでちょっとスピードが出せなかったほかは、渋滞にも巻き込まれなかったので、40分で空港第二ターミナル地下2階の駐車場についた。地下に駐車できて幸せだ。地上駐車で愛車を野ざらしにせずにすむ。駐車場の説明版によれば、2008年以降、車でのクレカの優待がすべて使えなくなったという。第1、第2ターミナルのパーキングで駐車するには不利になってしまった。


第2ターミナルの出国ホールへ。どんな大物が出国するのか知らないが、警察がたくさん配置されてる。ちょっと様子をうかがっただけで深く詮索せずに、兆豊銀行に行き、ネットで予約購入しておいた日本円を受け取り、エバー航空のカウンターでチェックイン。荷物を預けない人は長蛇の列に並ばなくていいらしいので、すぐにボーディングパスを受け取り、そのままイミグレへ。





D8ゲートへゆく動く歩道で、僕は歩かずにそのまま流れに身を任せていたのだが、後ろから人の群れの声が聞こえた。振り向いてみれば、飛行機のクルーとスッチーの集団が前に進んできた。もともとのんびり屋の僕だけども、彼らに道を譲ったあと、写真を撮るのは忘れなかった。彼らがこれから僕が乗るBR116のクルーだというのも確認した。


D8ゲートに着いた。外で休む。隣には原住民の建物や、ミニ鉄道の展示エリアがある。おもしろげに見てみれば、阿里山の文化自然を解説したものだった。ガイジンが飛行機を待ってる間にでも台湾のことをもっとわからせようとするつもりなんだろう。小さなエリアだけど、なかなか魅力的だし、飛行機待ちの間にしばし休める場所として個人的にはいいと思う。それから休憩室の窓からBR116がゲートブリッジまでトーイングカーに引っ張られてくるのが見えた。その様子を多くの人がカメラに撮っていたが、時間を見るとそろそろ搭乗時間なので僕は待合室に入った。





このとき人は少なかった。僕はまたクルー、スッチーを見た。スッチーは固まって座って雑談していた。おそらくまだ飛行機側の準備作業がまだ始まってないからだろう。どうやら9時の予定搭乗時刻は無理なようだ。9時を過ぎると人の波があふれ出して、待合室がいっぱいになった。25分遅れでやっと搭乗手続きが始まった。

僕はネットで席を予約した個人チケットなので、ツアー客とは別で、だから静かだった。さらにいいことに、隣の席には人がいなかった。超快適。ただ惜しいのは翼の上の席なので写真がよく撮れないことだ。このフライトは満席ではなかった。僕の横の中央4列の席は無人だった。めずらしいこともあるもんだ。早起きしたので、離陸後ほどなくして僕はちょっと眠った。どうせ外は見えないのだから。スッチーがスナックとジュースを運んできたので起きた。前の席についてるモニタを適当にいじっていると、映画『ボーン・アルティメイタム』があるのがわかったので。わくわくしながら見た。札幌まで約3時間半、時間は十分にある。はじめにちょっと眠ったとはいえ、邪魔されることもなく映画をすべて見終えることができたし、とても面白かった。





フライトは9時50分発のディレイだったのだが、日本現地時間14時5分の定刻に到着した。着陸するときに見えた新千歳空港周囲の雪景色がうれしかった。雪を見るという希望がかなったのだ。合歓山で雪を見たのが一生で初の体験だったが、それはとても薄くちょびっとなものだった。今、空港から見える積雪量は合歓山のそれをはるかに上回っている。

イミグレ。日本は11月20日から指紋採取作業を実施している。こういう措置をされるのは反対だけど、よその土地なんだから、頭を低くするしかない。隣には中国語ができるスタッフがいて指紋採取と写真をどうやってうするかを説明した。彼女は両手の中指を使い、顔の写真を撮った。5秒ほどで終わる動作だった。

荷物検査のとき、コートを着てない僕を見た検査官がそれじゃ寒いんじゃないかといったので、僕はバックパックの中からコートを出した。どのみち彼は僕の荷物を調べ始めた。滑り止めつきのブーツを彼が発見したとき、彼がちょっとにやりとした。 帰国後に考えたみたところ、おそらく彼はそんなに大層なものは必要ないと思ったのだろう。旅行中、僕と同じようなブーツをはいてる人はだれも見かけなかったから。税関を出たが、まだ空港内にとどまった。周囲の空気がとても寒いのにやっと気づき始めた。でもまだこれくらいなら大丈夫だ。コートを着ないで、JR北海道7日間パスを買うために、緑の窓口を探し当てた。





順調に買えた。慣れなかったのは、そのパスが普通の切符と同じような形だったことだ。でも以前にもこのパスを買ったことがあるし、JRパスも使ったことがある。改札口の駅員に見せればいいのだ。帯広の駅員にあとで言われたのだが、北海道で使われるこのような7日間パスは直接自動改札に入れられることを知った。そういうことか。ここでぶらぶらしてもしかたないので、南千歳にいく。

南千歳はすべての列車が停まる駅だ。道東、札幌、旭川、函館などへの重要な場所への乗り換え駅だ。帯広へゆく列車は多くはなく、16時17分までない。そこで15時4分発小樽行きの列車に乗り、15時7分に南千歳に着いた。1時間の空きがある。ぶらついてみよう。このとき、僕はコートを着た。もうとても寒かったからだ。

台湾ですでに調べたところによれば、南千歳にはアウトレットモールがある。1時間をつぶすにはもってこいだ。そこで北海道ではじめて雪の中を歩くという機会を得ることになった。列車を降りると、まわりはみんな雪が積もってる。興奮し続ける心。北海道に来たのは正しかったとこのとき確信した。モールは南千歳駅北口にある。北口にはWelcome Reraの看板がある。駅からレラまで白い雪が積もった道路だ。前を歩く日本人を僕は特に観察した。服と靴はどれもありふれたもので、イメージしてたようなオーバーコートと厚底靴ではなかった。しかも女性にいたってはミニスカの人が多かった。はじめは変に感じたけど、数日後にはもう何とも思わなくなった。





僕の服は寒さには十分耐えられる。このときの気温がどれくらいだったかわからないけれど、でも冷たい風が耳に痛かった。そこで僕は耳をおおう帽子をかぶって、耳の痛さをふせいだ。ズボンもまだ耐寒用のに穿き替えてないので、ちょっと寒い。でも我慢。1時間ぶらつくぐらいなら問題はない。でも夜に帯広のホテルに泊まったあとは、やはりとても寒かったので穿き替えた。

雪の上を歩く感覚は僕にとってはとても新鮮だった。何度かもうちょっとでころびそうにもなった。登山時にだって濡れて足場の悪いところではすべる。気をつけよう。発見したのだが、日本人だって歩いてるときに何度か滑ってる。だから慣れと注意を心がければ克服できるだろう。どうせ積雪はそんなにひどくはない。レラのモールは小さくはない。しかしまわりにはなんの住宅もない。乗換駅という利点に頼って集客している。店がたくさんある。人も多い。僕はのんびり歩きつつどの店にも入らなかった。ここはブランドの店だけでなく、レストランもある。でも僕は体験をしたいがために、通路外の雪の積もった空き地を歩いた。雪を踏みしめて歩く興奮を味わう。体そのものに覚えさせる。僕の一生の中でこんなに雪をたくさん見たことはなかったし、いわんや雪の上を歩くなんて。





ちょっとおなかがすいた。なにか食べたい。でもモールをすべて見るのは食べることよりもっと大事だ。だから食べるのはあきらめた。日本人の着ている服をさらにたくさん見ていると、疑惑が生じる。日本人の耐寒レベルについてだ。彼らの着ている服は台湾人が気温10度くらいで着ているものとかわらない。材質が違うわけでもあるまい。僕のように耳あてのついた帽子をかぶっている人は誰もいない。みなさん、このとき南千歳の気温が何度だったか知りたいのではないかな。さいわいにも、南千歳駅へ戻るときに駅のわきにあった温度計を見やれば、わあ、マイナス4度。僕は一生のうちでこんな低い気温に出くわしたことはない。





駅にはいる。レンジであたためる食べ物の自販機がある。はじめてこういう自販機の食べ物を食べたのは、2003年7月27日の青森旅行時だ。そのときはからあげチキンを選んだ。今回もまたからあげチキンを選んで食べた。なんとまあ偶然の一致だ。おなかが減って、昔の思い出がよみがえる。ホームに入って列車を待つ。マジ寒い。待ち時間がそれほど無かったので我慢できたが、あとで絶対に耐寒ズボンに着替えようと心に決めた。カゼなんかひいたらつまらない。





列車に乗り込むと、乗客が多いのに気づいた。このとき16時17分。おそらく日曜ということも関係してるのだろう、ほとんど満席だった。空はもう暗い。北海道の冬は4時で太陽が沈むと伝え聞くが、それは根拠のあることだった。以後数日、このことには特に注意をはらった。僕は通路側に座った。外はもう暗いので景色はどうでもいい。疲れてもいたし、眠ろう。車内の暖房はコートを脱がせるほどだった。5時半に目が覚めた。このあとの行程の資料を見る。くそ。ホテルの地図をプリントアウトしてこなかった。うろうろさまようことになることになるかもしれない。うまい具合に第一夜の帯広東横INNは見つけやすかった。駅の東、西出口、さらに南北通りにある資料でホテルの住所を見つけられた。住所がわかりやすかったので、簡単に連想できたのだ。それに東横INNは駅の中にも看板を出していた。


場所がわかった後、僕の東横INNに対する感情的依存は深まった。まるで旅の家を探しあてたかのように。日本はたくさん旅をしてるので、東横INNに泊まるのはもう10回は超えているはずだ。チェックイン時に僕はとてもなめらかに「部屋を予約しました(*日本語ママ)」とお決まりのことをいい、そしてパスポートを渡してフロントはそれをコピーした。宿泊票を記入して、金を払い、キーを受け取り、部屋へ。部屋に入るとすぐにエアコンの温度設定を27度にした。自分の体にうそはつけない。ズボンを穿き替えて、荷物をおいて、駅へ夕食をとりに出た。





このときの心もようは、とても気軽だった。ホテル探しの不安もなかったし。惜しいことに駅周辺は何もぶらつけるようなところではなかったし、食べ物の選択肢も多くは無かった。でも「青龍」という店の豚丼とラーメンセットは、大満足だった。安くておなかいっぱい。感激ものだ。ここも暖房がきいてたので、コートをぬいだ。スープをのむと、汗がでた。食べ終わると、満腹感で体がリラックスしたので、あちこち歩いてみようと思った。でもあたりは真っ暗で、寒いし、駅からは出たくないし、また駅に戻って数分ぶらついてみたが、つまらない。およそ19時40分にホテルに戻った。





ロビーでただのネットをやった。サイトに書き込んだあと、部屋にもどりホットシャワーをあびる。寒い日にホットシャワーを浴びるのはマジで気持ちいい。日本人が風呂好きなのも無理は無い。おそらく天候と地理のせいもあるだろう。寒いし、自然の温泉もたくさんある。それから熱いお茶を飲みながら旅行記を書く。これは僕の旅の中でリラックスできる時間だ。今晩のテレビもわるくない。川中島の戦いの最終回だ。そのあとは本能寺の変だ。運がいい。残念なことに字幕がないので、いくばくかの漢字から類推するしかなかった。こうして旅ののどかで安らぎのある夜を十分に堪能した。
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